<時代の空気を伝えるジャーナリズム>

「アクセス!静岡・土曜スコープ」は2001年4月にスタートし、只今3年目に入っています。

月〜金のSBSテレビ夕刊では伝えきれない「ニュース」や「企画モノ」をもう一度時間をかけてじっくり伝えようとするSBSの報道特集です。静岡に関するニュース・出来事を詳しく紹介したり、ニュースをヒューマンドキュメンタリーにしたり斬新な切り口で特集を制作しています。

これまで放送してきたものには「静清合併までのドキュメント」「松菱自己破産の日・ドキュメント」「大道芸人の人生」「アフガン現地リポート」「大物中学生力士の挑戦」などがあり、政治・経済・話題・スポーツ…様々なジャンルにカメラが鋭く、時に優しく入り込んできました。放送は生。スタジオゲストに森田実さん(政治評論家)、松木安太郎さん(サッカー解説)、山本昌邦監督など第一線で活躍する方を招いて「今」を熱く語ることもしてきました。

今後も土曜スコープは「静岡の今」にこだわり、SBS報道班が総力をあげ時代を鋭く斬っていきます。みなさまの温かいご支援をお願い申し上げます。

土曜スコープ プロデューサー水鳥誠
 



毎週土曜日 18:00〜18:30

澤木久雄キャスター
誕生日 10月21日
血液型 A型
出身地 浜松市
中澤志月キャスター
誕生日 10月1日
血液型 A型
出身地 埼玉県






番組の内容
11月22日(土)「大道芸は街を変えたか?芸人が見た静岡」

大道芸、見に行きましたか?今年は150万人の人出があったそうな。先日のゲスト有栖川大道芸団に聞いたけど、けっこう東京や関西など全国からこの大道芸を見に来るお客さんが増えているんだって。

だから積極的に芸人に関わる人もいたりして、芸人にとってはやりやすい環境になってきたみたい。でももともと静岡の人はそういう働きかけを苦手としている土地柄だけに、この風土を変えていくには時間がかかりそうだ。まあ、それは性格みたいなものだからよしとしなくては。問題はこの大道芸の雰囲気がぷっつりと切れてしまうこと。同じ場所で、それ以前にも以後も芸人たちの芸を見ることはまずない。本当の意味で大道芸人が芸を見せる雰囲気が維持されているとはいえない。賑わいづくりとは何だろう。舞台は作ってもそれを維持、継続させる力はなぜ育たないのか。そんな疑問に次回は答えていけるだろうか。


今年も行われた大道芸ワールドカップ イン 静岡。1992年から始まって、年々規模も大きくなり、観客の数もうなぎのぼり。


今年は4日間で、のべ148万人の人出がありました。


最近は、海外からの問い合わせが、実行委員会に殺到しているといいます。外国人パフォーマーの間で、「静岡の大会はすごく稼げる」という噂が流れているからだとか。


外国人が稼ぐ、この大会。静岡の経済効果は20億円強。短期間に、これだけのお金が地元に落ちるということは、当然悪い話ではなく、地元の商店街にとっても歓迎ムード。
しかし、人が来たら来たで、通りは混雑。
常連の客にも迷惑がかかってしまうという贅沢な悩みも。
そこで、人ごみを分散させたいと、例えば呉服町のスクランブル交差点で、やったりとか、新たな提案をします。しかし、幹線道路ゆえ、そこを通る交通量を確保しなくてはいけない問題もあるのです。
今年は小学校のグラウンドなど、演技ポイントを増やしたものの、中心街には客が殺到してしました。静岡は大道芸のまちとして、定着しつつあります。

ところが、大会が終わってしまうと、ワールドカップ時の賑わいは幻のように思える淋しさ。
大会が単なるイベントで終わらないように、毎週芸の活動をする人たちが実はいます。


そこには静岡の大道芸を支えるもう1つの世界があるのです。
ところで、そもそも大道芸ワールドカップの生みの親は天野進吾 前静岡市長です。

大道芸の大会をやることで、市民に少しでもまちというものに対する意識を変えてもらいたかったと語ります
その狙い通り、静岡のまちを変えたいと思う市民が登場しました。

この番組でも何度か紹介している大道芸人「ひこ」さんもその1人。会社勤めを辞め、大道芸人に転職しました。おととしの1月には、NPOを立ち上げ、大道芸のまちづくりを呼びかけました。

資金はほとんど無いため、活動は派手ではなく、年に4回大道芸新聞を発行するのが今は精一杯のところです。
今年の4月、静岡市の浅間神社近くの路上で、川崎市から来た芸人がパフォーマンスをしていました。

おいかどいちろうさんです。

商店街の主人の熱意に打たれ、格安のギャラで引き受けました。ちなみに、左の画像は力強い獅子舞です。
おいかどさんは、芸に対する客の反応はいい。静岡のまちにもっと芸人が登場してもおかしくはない。

一方で、ワールドカップが大きくなりすぎてしまい、見る側、演じる側に距離ができてしまっている。一発芸人というか、芸達者が次々と道端に出るようになると面白いと、語ります。

芸人を呼んだ主人は、大道芸ワールドカップの時は、芸人が沢山来ているが、それ以外は探してもいない。

年間を通して、大道芸人がいることが出来る場所があればと語ります 。
大道芸をするのに一番問題になっているのが、場所です。適当な商店街はありますが、許可をされているわけではなく、黙認してもらって、芸をやっているのです。

唯一許可されているのが、静岡市の青葉イベント広場。予約を入れれば使えることになっています。

ひこさんは大道芸で11月9日に予約。
ところが、当日ひこさんは、違う場所にいました。その青葉イベント広場では、車の展示会がやっていました。急遽、市が差し替えたようです。
通常青葉イベント広場は、繁華街の真中ということもあり、年間150日ほどは何らかの予約が入っています。使用料は半日で、2万2400円から。大道芸で使う場合は無料で利用できます。


ところが、いくら早く予約してもあとで有料の申し込みがあった場合には、市との約束で、キャンセルになるのです。
やろうと思えば、どこでもできるのが大道芸だと思いますが、なぜ「公認」にこだわるのでしょうか?

「公認」されて大道芸人のやりやすいところがあることで、大道芸が定着する、そうでなければ別の地にパフォーマーが流れてしまうとひこさんは語ります。

経済効果、まちの活気など、大道芸ワールドカップの意義は大きいです。しかし、それは大道芸が日常的に定着してこそ、効果を発揮するものです。

ひこさん達静岡の芸人はまちに人を集め、週末の静岡を笑いで元気にしてくれます。

   【澤木キャスター今週の総括】
はて大道芸は先日終ったはず、街を歩いてもそんな面影ひとつない今日この頃だ。でも知っていますか?大道芸人たちはそれ以外の日も芸をしているということを。

彼らだって食べていくためにはビッグイベント以外にも地道な活動をしていかなければなりません。そのためにはいかにお客さんに見てもらうかということになります。今日の放送で分かったことは空間ならどこでもいいということでないということです。やはり彼らにとって演技しやすい場所、人の流れがあって、しかも淀みが作れるところが大切なのです。そんなことを我々見る側は殆ど意識しないできたのです。

人を集める街、賑わいを目指す街を標榜するなら、もう少し彼らの立場を理解してあげてもいいじゃないかな、と思ったわけです。裾野が広くないと頂点は低くなってしまうもの、大道芸の町を謳うなら、裾野を広げる努力もしなくっちゃ。



   【中澤キャスターの一言】
最近ピアスの穴を増やしました。1つずつ増やし、両耳2つずつになりました。1つ目は、自分でピアッサーを使って開けたので、今回はきちんと病院で開けたいなと思っていたのですが、なかなか行けず、今回も自分で開けちゃいました。

耳たぶを感覚がなくなるまで、氷でキンキンに冷やし、思いきって一気にガシャンッ!はあ〜、緊張した。怖くなって途中で、ちゅうちょしたりなんかすると逆に痛いのです。2つセットになっているかわいいピアスがつけたくて前々から増やしたいと思っていたので、とてもうれしいです。

今はまだ穴が安定していないのでつけられませんが、早くいろいろ楽しみたいなと思っています。



   【取材記者の裏話】
物事を定着させるということはなかなか大変なことだ。「大道芸のまちを作る会」も3年目を迎えているのに彼らの活動は、あまり世間に理解されていないようだ。青葉イベント広場の件で言うと、「無料で貸してもらっているのだから贅沢言うな」という意見もあるだろう。実際僕も、「使用料は税収となって還元されるのだ、その税収をなくしてまで大道芸に開放する価値があるのか」という声を聞いた。ま、そういう風にしか受け取れない人もいるだろう。

確かに税収はあったほうがいい。だけど賑わいを創出するとか、活気を作るというのはお金に換算できない。要は目先の金を取るのか、長期的な目で文化みたいなものに価値を認めるかということじゃないかな。名古屋の大須という商店街では毎週日曜日に、大道芸が「公認されて」行われているという。NPOと商店街の協力がしっかりできているのだ。

静岡は、ワールドカップというビッグイベントの開かれるまちなのだから、やっぱり普段から「大道芸で賑わう」という雰囲気があってもいいと思う。彼らも自分の趣味だけでやっているのでなく、まちが楽しくなるようにという願いがあるのだから。各方面の理解が得られれば、彼らも今以上に一生懸命やって技のレベルも向上するだろうし県外から有名な芸人が来るようになるかも。そうなれば楽しいまちになると思う。
取材・編集 水鳥誠




バックナンバー




番組に対するお問い合わせ、ご意見・ご感想は
下記までお寄せください。

ハガキ:〒422-8680 (住所不要)
    SBS「土曜スコープ」係

E-Mail:scope@digisbs.com
TEL:054-284-8950
FAX:054-284-9006