<時代の空気を伝えるジャーナリズム>

「アクセス!静岡・土曜スコープ」は2001年4月にスタートし、只今3年目に入っています。

月〜金のSBSテレビ夕刊では伝えきれない「ニュース」や「企画モノ」をもう一度時間をかけてじっくり伝えようとするSBSの報道特集です。静岡に関するニュース・出来事を詳しく紹介したり、ニュースをヒューマンドキュメンタリーにしたり斬新な切り口で特集を制作しています。

これまで放送してきたものには「静清合併までのドキュメント」「松菱自己破産の日・ドキュメント」「大道芸人の人生」「アフガン現地リポート」「大物中学生力士の挑戦」などがあり、政治・経済・話題・スポーツ…様々なジャンルにカメラが鋭く、時に優しく入り込んできました。放送は生。スタジオゲストに森田実さん(政治評論家)、松木安太郎さん(サッカー解説)、山本昌邦監督など第一線で活躍する方を招いて「今」を熱く語ることもしてきました。

今後も土曜スコープは「静岡の今」にこだわり、SBS報道班が総力をあげ時代を鋭く斬っていきます。みなさまの温かいご支援をお願い申し上げます。

土曜スコープ プロデューサー水鳥誠
 



毎週土曜日 18:00〜18:30

澤木久雄キャスター
誕生日 10月21日
血液型 A型
出身地 浜松市
中澤志月キャスター
誕生日 10月1日
血液型 A型
出身地 埼玉県






番組の内容
11月29日(土)「サーカスに魅せられた女性・つりロープ」

大道芸の次はサーカスだ。29日から静岡市で木下大サーカスが始まる。大道芸よりさらにスケールの大きな演技が見られるわけで、ファンには堪らない1週間ということになる。

この団員の中に静岡市出身の24歳の女性がいると聞いて驚いた。4年前、静岡・駿府公園で行われた木下大サーカスに一目ぼれし、アルバイトとして参加したのがきっかけだったという。

彼女、実は学生時代に大道芸の経験があるという。こんなところにも市民との意外な接点があったのだなと思う。さあ、彼女は入団から4年間、どんな努力をしたのだろう。その成果をぜひご覧頂きたい。


11月29日、木下大サーカスが4年ぶりに静岡にやってきました。


この「木下大サーカス」は、創立は1902年。世界の猛獣ショーと、手に汗握るダイナミックな技を繰り広げ、いまや年間120万人の観客に興奮と感動を与えています。


世界の3大サーカスの1つと言われています。
これは、静岡の前に、高崎で行われた公演の様子です。

会場を沸かせる演目の1つに「つりロープショー」というものがあります。天井から吊るされた一本のロープに上り、高さ12メートルのところで演技をします。
見事なロープショーを疲労したこの女性は数原もときさん。静岡市出身です。

もときさんは、4年前静岡市の駿府公園で、木下大サーカスが公演されたとき、アルバイトとして参加しました。すっかりサーカスの虜となり、そのまま入団を決めました。
もときさんは、サーカスを知っていくうちに、心、奪われる演目と出会います。

日本のサーカスならではの「古典芸」でした。

木下大サーカスが誇る伝統芸。アレンジした足芸など、世界の中の日本をアピールするために、受け継がれてきたものです。
彼女が今練習しているのは古典芸の中で、渡り芸の1つ、「青竹渡り」です。

半年前に始めましたが、そう簡単にマスターはできません。直径15センチほどの青竹の上を、バランスをとりながら歩きます。

一説には、空中ブランコより難しいといわれています。今この技をこなせるのは、先生でもある児島江痢子さん、ただひとりです。
夜明け前の朝5時、寝静まったサーカス会場の敷地と、ガランとしたテントの中で、週に5日、もときさんは欠かさず早朝練習を行っています。

団員は公演以外の時間を使って、自由に練習をしているのですが、若手のもときさんにとって、舞台を貸し切れるのは、早朝しかありません。先生でもある児島さんにお願いして、ワンツーマンで指導を受けています。
先生が座るところには、指導中寒くならないように、ヒーターを置いて、気を遣います。
朝の練習が終われば、今度はサーカス団員の象徴とも言うべき、あの顔に変わる瞬間。

このメイクにかかるのはおよそ15分。

口を大きく描くのは、彼女がいろいろ試してのこと。
2人一組で繰り広げられる、肩芸「はね出しバンブーショー」。

もときさんは土台を務め、9メートルの青竹の先で、相手が演じます。

肩にかかる重みはざっと60キロです。彼女が7ヶ月間稽古を重ね、唯一取得した古典芸です。
肩がその大変さを物語っています。
舞台の中で自分の出番が終わっても、休む暇はありません。公演が行われている間、団員40人は、舞台以外でも仕事を抱えているのは当たり前です。


もときさんは、スポットライトを担当しています。ステージを盛り上げる重要な演出とあって、決して気は抜けません。
いよいよ静岡に木下大サーカスの一団がやってきました。テントの設営は自分たちで全て行います。

作業着で泥だらけになりながらやります。

サーカス一団の引越しは並ではありません。
宿舎・売店のコンテナなどを積んだ大型トラック80台を連ねて全国を移動し、新たに巨大なテントを築きます。
1年に数回あるというこの作業、立ち上げるだけでなく、テントを磨き上げることも大切な作業の1つです。

もときさんにとって、この作業は苦には感じません。もときさんにとって、テントは魔法のテント。

客が集まり、みんな笑顔になって帰っていく、それが喜びになるからと語ります。
今月、静岡公演をちょうど前にして、誕生日を迎えた彼女。

「人を笑わせたい!」

その気持ちを持ち続けて、出会ったのが、たまたまサーカスでした。そして、サーカスの魅力という魔法にかけられた彼女にはみんなを元気にしたいという熱い気持ちが芽生えてきました。4年のときを経て、今度は彼女がみんなに魔法をかけ始めています。

   【澤木キャスター今週の総括】
先週は大道芸の若者、そして今週はサーカスに夢中になった女性。彼らを見ていて自分のやりたいことに躊躇なく突き進んで行く今時の若者像を見た思いがした。

得手、不得手や適性を見極めてからというのでなく、とにかく好きでやってみたい、挑戦してみたいという情熱に溢れていたことだ。好きこそ何とかではないが、やはり「夢」を持つということはかなりの割合でチャンスを広げていく力になるのだなと。よくベンチャーの話をするときに「夢」や「情熱」の大切さを訴えるのだが、彼らもいってみれば現代のベンチャーなのだ。資金が要らないだけであとは企業人と一緒で成功に向けて日々の苦労が待っている。

数原もときさん、ぜひその気持ちを忘れないで青春を完全燃焼してもらいたい。



   【中澤キャスターの一言】
サーカスは本当に懐かしく見させていただきました!小学生の頃に、一度見たきりですから、かれこれ…?

童心に帰るとはこのことですネ。分かっているのに、驚いたり笑ったり。大人も十分に楽しめます。数原さんも本当によくがんばっていました。

テントの中に入ると、きちんと暖房が効いているし、独特な雰囲気が気分を更に盛り上げてくれました。2月3日までやっていますので、皆さんも是非足を運んで見て下さいネ。



   【取材記者の裏話】
木下サーカスに所属する静岡県出身の団員は3人いるなかで奇抜なヘアスタイルで人目をひく24歳の女性こそが、数原もときさんでした。団員の中で、それぞれの地元で開催された木下サーカスに魅了され、そのまま入団を決める方は多いと聞きますが、数原さんもその1人。今、華々しく舞台にたち、「サーカスは天職です」と堂々と語ってくれる彼女をみると、大道芸が大好きな彼女が、20歳の時にたまたまサーカスで場内スタッフとしてアルバイトをしたことは、まさに運命の出会いだったに違いありません。

彼女がサーカスの魅力という魔法にかけられたという、不思議な空間のテント。サーカスを見るのは初めてだった私は、無心になってただただドキドキしっぱなし、、、あの臨場感はテントの中でしか味わえませんね。そして同じ人間がなす技、、人間の可能性というものを目の当たりにしました。

取材を通して感じたことは、サーカスの魅力というものが、舞台自体と同じくらい、団員さんひとりひとりにあるということです。
取材でちょくちょくテントに顔を出していた私達に、団員さんたちは、本当に明るく親切で非常にフレンドリーでした。サーカスに入団するくらいの方は、ほんと特別な選ばれし者くらい思っていましたが、見ていて分かったこと、、、それは体を動かすのはもちろん、人を笑わせたり、元気にさせたいと思う気持ちがひと一倍強いということです。数原さんの掛かった魔法というのはそこにあった気がします。

地元で見られるのも、数年に1度?ぜひテントにいちど足を運んでみてください。       

取材 伊ヶ崎 恵美





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