静岡市内のライブバー。歌うのは、会津里花さんです。
会津さんは、もともと男に生まれ、これを貫こうとしました。 しかし、会津さんは、4年前、これまでの男性ではなく、女性として生きる決意をして、手術を受けました。
男と女の間で揺れ続けた心の内を、歌で伝えたいと、弾き語りのライブを始めました。このように、会津さんを含め、自分の性別に対する悩みを抱える人が今、声を上げ始めています。 |
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今年6月、静岡市議会の総務委員会で会津さんが陳述を行いました。
性同一性障害を抱える人々が安心して暮らせる社会の実現を求める意見書を提出したのです。しかし、精一杯説明をしても、理解してもらうまで時間がかかると語ります。 |
「性同一性障害」とは、生まれながらの性に違和感を持つ人たちです。女性に生まれながら、自分を男性と意識する人、男性に生まれながら、たくましくなる自分の体に嫌悪感を持つ人など、様々です。
心と体のギャップに、深く悩む人々を「精神科医」が「障害」と判定します。
「精神医学」専門の医師、針間克己さんは次のように話します。 |
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幼い頃から、自分が男であることを受け入れられなかった会津さん。中学、高校は男子校に入りました。
しかし、違和感は増すばかり。
大学時代はロックバンドに入り、女性とも付き合いましたが、悩みは解消されませんでした。 |
会津さんは、性同一性障害の人々への理解を広げようと市民団体を立ち上げました。第1回の定例会には、およそ50人が参加。切実な悩みが打ち明けられました。
その悩みに答えた人の中に虎井まさ衛さんがいました。虎井さんは、ドラマ「3年B組金八先生」に登場した、性同一性障害の生徒のモデルでした。
虎井さんは、性同一性障害に置かれた人々の立場の苦しさを話します。人間として普通の生活がしたい、それが願いなのです。 |
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保守的と思われた静岡に、異変が起こりました。市議会が戸籍の性別変更を求めた会津さんの意見書を可決しました。
そのとき、会場にいた会津さんは、自分が生きることを認めてくれたと涙ながらに話しました。
さらに7月には、性同一性障害を抱える人々が、戸籍の性別を変えられる法案が国会を通過しました。 |
その後、市役所に住民票を請求に行った会津さん。しかし、住民票の性別の欄には「男」と記されていました。
実は、今回の性別変更の特例を定めた法律では、20歳以上であること、独身、子供がいないことなどが条件となっています。会津さんには、離婚暦があり、離れて暮らす子供がいたのでした。
住民票などに記載される「男」という文字は、会津さんにとって違和感であると共に、大変苦しい気持ちにさせます。 |
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せめて性別欄を廃止して欲しい、と会津さんの願い。
その願いに応え、先月11月に行われた衆議院選挙の投票所入場券には、性別の欄がなくなり、数字が書かれていました。その数字、投票の集計などの理由から、性別を数字で表したものですが、会津さんは、「一目でわからないからよい」と話します。 |
普通の人々にとって、性同一性障害を理解するのは、大変難しいものがあります。しかし、それに苦しんで、模索して生きている人と会う、見ることで、私達の認識は変わっていくと会津さんは語ります。
無理に理解を求めるのではなく、その存在を感じさせるのが、会津さんの歌でもあるのです。 |
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