テレビ夕刊
野路毅彦の気になった特集週1便

【2003年12月15日】

12月15日(月)今月シリーズでお伝えしている「ターゲットは中高年」の3回目として旅行代理店の戦略をお送りしました。

今旅行業界は、景気低迷で落ち込んだ需要を回復できず、苦しんでいます。今回取材させて戴いた静鉄観光サービスも、現在の売上高は、バブル時のピークに対しておよそ6割の状況が続いていました。そこで企画ツアーの再生をかけ、プロジェクトチームが今年2月に発足。
中高年に人気のある趣味を洗い出して、絞り込み、「歌声喫茶ツアー」「社交ダンスツアー」などのヒット商品が生まれました。こうしたツアーの一つ「グラウンドゴルフツアー」に、東部総局・栗原記者が同行取材をしました。
旅行の情報を、実際の旅行という実物にして売り、その情報の部分を儲けにしてやってきた旅行代理店ですが、お客さん自身が、旅先の情報をしっかりと持っている現実が今あると思うんです。
テレビも盛んに紀行番組をやる。もっと詳しく、宿や食事やアクセスの情報を知りたければインターネットもある。今の中高年は、高度成長以降の余暇も増えた豊かな時代に社会人として働きはじめた、あるいは、働き盛りだったという世代ですから、海外旅行も多くの人が体験していますし、国内でもかなりの場所に行った経験がある人達です。
そういう舌の肥えたお客さんには、一味違った企画を提供しないと満足してもらえないということです。そして旅行代理店は、「旅行情報」ではなく、「イベント演出力」で、お金もうけをする時代になったと言えるのではないでしょうか?
但し、「歌声喫茶ツアー」「社交ダンスツアー」「グラウンドゴルフツアー」それぞれが万人にウケるというわけではありません。「歌声喫茶」と「グラウンドゴルフ」のお客さんは殆ど重なりません。そこが非常に商売としては悩ましいところ。いかにきめ細かいニーズに対応できるか、従来型からみると儲けの少ない商売になるんでしょうが、これは、家電業界も、マスコミも実は同じでまた、「ターゲットは中高年」という範囲に留まらない全世代の消費者に言えることではないでしょうか?

大量生産・大量消費の時代から、今それぞれの関心が拡散している時代になっていると思うんです。



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