テレビ夕刊
野路毅彦の気になった特集週1便

【2004年9月15日】
9月15日(水)「白砂青松」 日本の代表的な美しい風景の1つで、天女の羽衣伝説で知られる静岡市の「三保の松原」の砂浜が浸食によって危機に瀕していると言われています。そこで、地元住民が、三保にある東海大学海洋学部と連携して、海岸浸食のメカニズムを探ろうという試みが、このほどスタートしたというリポートをお送りしました。
静岡・清水の海岸浸食の要因は、高速道路や高層ビルの建設ラッシュとなった高度成長期にコンクリート材として、安倍川の砂利を大量に採取したことで、安倍川河口からの土砂流出が止まってしまい、その東側の海岸が形成されなくなったことと言われています。

県土木事務所では、「現在、砂利の採取は禁止されていて、25年くらいで三保の砂浜はかつての姿を取り戻す」と予測していますが、それまでの対策として何が有効なのか?旧静岡市の海岸では、浜の少し沖合いに離岸堤を作ることによって、砂浜を取り戻しつつありますが、景勝地に離岸堤がふさわしいかどうか?という問題もあって、悩ましい事案になっています。

こういった環境問題では、住民側に、「行政の提示したデータは信用できない。都合の悪いことは伏せているのではないか」という疑念があったり、逆に、行政側には「住民の主張は科学的根拠に欠け感情的すぎる」といった反発心が出て、必要以上に問題がこじれることが、しばしばあります。

例えば静岡市吉津のダイオキシン焼却灰問題では、「地下水に含まれるダイオキシン類の濃度は環境基準を下回る」とした静岡市の検査結果を、住民団体は不服として、対策の議論は、なかなかうまく進みませんでした。

納得の行くデータを、共通の認識で、住民と行政が読める。あるいは、住民が有効なセカンドオピニオンを持てる、という意味で、地元の住民たちが、独自に大学などと連携して、問題のメカニズムやデータを基礎から勉強していくいうのは、最終的な問題解決のためには非常に有効なやり方だと、考えます。



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