3月16日(水)に浜松市の、合併、そして、その先に目指している政令指定都市の、説明会の様子をリポートしました。

取材をしたのは、現在の浜松市の北部、都田地区です。都田地区は、政令指定都市になった場合の区割り案では、西に続く現在の引佐郡3町と合わさって、仮称F区を構成します。その区役所の位置をめぐって、住民から批判の声が上がりました。F区の区役所となるのは、今の案では、区の中央に位置する細江町役場です。ところが、都田地区の住民は、F区の東端になる、自分たちの住む地区に区役所を作るべきだと主張しているのです。

その理由として、都田地区の住民は、「確かに地理的には、細江町がF区の真ん中だが、F区の多くは、都田などに住んでいる」と指摘しました。
データで見てみますと、引佐郡3町の人口は、およそ5万2千人。対して、都田地区と、その南に続くF区地域・三方原地区を合せた人口は、約4万2千人。「多くが住んでいる」…とは言えない数です。

確かに都田の人にとってみれば、通勤・通学や買い物で、浜松の中心部に行く、そのついでに「市役所」に行っていた感覚から、より身近なはずの「区役所」になるのに、ついでがあまりない西方向に、天竜浜名湖鉄道などで、何故行かなければならないのか、という都田の人による煩わしさのシミュレーションは、良く理解できます。そして、その地域地域に意見があることは、勿論自然なことだと思います。一方で、全体のバランスを考えた見方、そして、既存の庁舎を活用しようという、行政側の提案というのも、十分理解できるものです。

「問題」には「経緯」というものもあります。そもそも都田地区の人は、現在の引佐郡と同じ区にはなりたくないと反対していました。その区割りには、渋々納得したのだから、見返りに、区役所が都田に新設されてもいいのではと考えているのかもしれません。そうなれば、「名を捨て、実を獲れる」と。そういう気持ちも、分からなくはない。無論、穿った見方なのかもしれませんが…
仮にそうだとすると、F区の名前を決める際にも、「引佐区」や「細江区」とする場合には、都田地区住民の抵抗は必至でしょう。