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8月11日 国体(2) 「国体の火『炬火(きょか)』」
オリンピックの聖火にあたる国体の火「炬火」、国体のメイン会場に赤々と燃え上がります。大会に参加する選手たちの燃える思いのシンボルです。今年の夏季大会では富士市にある県富士水泳場のスタンドに、そして秋季大会では静岡スタジアム「エコパ」のスタンドに、大会直前に「炬火台」が設けられ、点火を待つことになります。炬火リレーの最終ランナーが誰になるのかは、オリンピック同様に、直前まで明かされません。
ところで、この炬火リレーは、昭和32年の静岡国体で、初めて行われたのです。それまでは、開会式会場の入り口で、マッチでトーチに火をつけていたという、驚くべき事実。

前回の静岡国体では、静岡県庁前で虫眼鏡を使って採火され、健康優良児たちの手でリレーされ、「炬火」は草薙に運ばれました。 最後は、静岡県選手団長を務めた斉藤美英(了英)さんの手で、炬火台に点火され開会式を締めくくりました。
この炬火リレーに参加した当時小学6年生の鈴木秀樹さん(57才、志太郡岡部町在住)は、今年の『NEW!!わかふじ国体』でも炬火リレーに参加するといいます。

前回の静岡での国体で使用された炬火トーチホルダーが富士市内で見つかりました。静岡県選手団長を務めた斉藤美英さんの息子さんで今回の静岡県選手団長を務める斗志二さんが保管されていたのです。
金属製で、ややさびてはいたものの、丁寧に磨くと、当時の輝きを取り戻しました。ずっしりとした重量感あるトーチホルダーを手に「静岡県選手団の活躍を期待しています」と斉藤斗志二団長。地方の開催県が2度目の天皇杯獲得なるかと期待される今大会ですが、選手団長が親子2代に渡り、天皇杯を授与されるシーンも、実現すればもちろん初めてのことになります。
今年の『NEW!!わかふじ国体』で使用される炬火トーチホルダーは、天竜林業高校の生徒たちの手作りです。天竜ヒノキの間伐材を使い、授業時間などを利用して500個を作り上げました。円すい台形に形つくり、富士山頂の雪を白で、駿河湾の波を青でイメージしてペイントしました。静岡ならではの炬火トーチホルダーを手に、県内各所で炬火リレーが行われます。
7月29日、静岡県内トップを切って、富士山頂で炬火の採火が行われました。昔ながらの火きりをしての採火でしたが、日本の最高峰でのこと。酸素が薄く、なかなか火が点きませんでした。が、無事着火すると、「富士山・雲上の火」と命名され、富士市・富士宮市・小山町の3つの火に分けられました。このほか、県内6ヶ所で採火が行われます。
焼津市では、海洋深層水を利用して電池を作り、着火させる方法を取ります。
御前崎町・相良町では、灯台のレンズで太陽光を集め、採火する運びです。
本川根町は「SLの火」がともされます。しかし過日の台風で大井川鉄道が不通となり、本川根町でのSLボイラーからの採火が難しくなったため、大井川筋の金谷で採火して、自動車で本川根に搬送し、式典に臨むことになりました。
浜松市では、静岡大学大学院の院生を中心に、太陽電池を使っての採火が行われます。一般的に太陽電池には、シリコンが使われていますが、数年前から研究に当たっている静岡大学工学部物質光学科の藤波達雄教授や院生の深澤匠さん(静岡大学大学院理工学研究科前期課程2年生・24歳)らによれば、「赤紫の色素に太陽電池に必要な要素があり、ブドウなど赤紫色の色素をもつものであれば代用がきく」とのこと。
浜松市の花「ハギ」の赤紫色を活かせないかという浜松市国体推進事務局の依頼もあって、実現にこぎつけました。

実際に取材に行ったが、ものの数秒で点火することもありました。本番の採火は、10月3日、アクトシティ浜松のショパンの丘で、午後6時30分から行われます。
各地で採火された「炬火」は、夏季・秋季をあわせると、県下すべての市町村を回って、メイン会場で1つになります。『NEW!!わかふじ国体』は、選手だけではなく、多くに人たちの手によって陰でささえられています。「炬火」を造る人、リレーする人、などなど多くの人の手にわたる「炬火」が富士とエコパのスタンドにまもなく点火されます。


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