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3月8日 合併しない理由(わけ)(2) 「東伊豆町」
 
取材に訪れたのは、「桃の節句」の直前だった。 東京方面からの観光バスが、次々と役場前に停まる。 続々と降りる観光客。 雛のつるし飾り。
東伊豆町を全国に売り出すのに一役買っている。

「すごいでしょ」と胸を張る片野武町長。
「小さくても個性ある街づくり」への手応えを感じているようだった。
東伊豆町は、去年2月、合併についての住民投票を行った。
結果は、7割の住民が「合併をしない」選択をした。 最大の課題は、財政だ。
以来実施された徹底した「節約作戦」。 「あれ・も、これ・も」ではなく、「あれ・か、これ・か」の時代という。 役場の経費、備品、消耗品の再検討。

町長をはじめ、町の4役の給与カット。 議員の削減と報酬カット。 2年間で、1億円を削減する。

16年度予算は、一般会計で49億円だ。
片野町長は、「将来への見通しなき合併は、住民を置いてきぼりにするだけ」 と県内で加速する合併風潮を横目で見る。 町を見下ろす山の上に、去年12月、3基の風車が回り始めた。 風力発電による「売電」を、財源にするという。

町の新たな象徴を見上げる町民の顔も、どこか誇らしげだ。 明確な街づくりのビジョンには、たくましさを感じた。

東伊豆町の選択が正しいかどうかの答えは、これからだ。


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