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映像詩 富士山

3月15日 合併しない理由(わけ)(3) 「清水町」
 
3回目は、沼津と三島に挟まれた清水町の平井弥一郎町長に聞いた。

清水町は、合併構想について話し合ってきた沼津市と破局の危機にあった。 平井町長は、慎重に言葉を選びながら、自らの合併構想について語ってくれた。 清水町は、富士山からの湧き水、柿田川の清流で知られる。 面積は、わずか8.84平方q、人口は約3万1000人だ。

1996年から、沼津市との間で、中核市の構想について話し合ってきた。 しかし、その構想の隔たりが表面化した。
沼津市は清水町と1市1町でも合併を望んでいるのに対し、 清水町は、三島市、長泉町、函南町を巻き込んでの2市3町の合併にこだわっている。

平井町長は、
「沼津と三島が結び付く事が、県東部の発展につながる。静岡と清水は、結びついた。浜松も、政令指定都市を目指した広域合併構想を進めている。県東部が遅れるわけにはいかない」と話す。
そのために、中間に位置する清水町の存在感が増す。 町長の言葉からは、「対等な立場で、現在ではなく将来を見つめたい」といった言葉が何回か飛び出した。

東部の拠点都市、沼津と三島を結び付けながらも、 『吸収』ではなく、自らの町の立場を主張する戦略があるのは当然だ。
一方で、清水町は、し尿、ゴミの処理を沼津市に委託してきた。
良い関係作りに努力してきた沼津市としては、「なぜ、2市3町にこだわるのか」という不信感が先立つ。
「感謝はしていますが、それとこれは分けて考えたい」と平井町長は話す。 しかし、感情的にはシコリが残る。 自治体とは生き物だ。
人間の集まりである以上、感情を無視出来ない。 過去の合併でも、摩擦があった。
選挙では、未だに『合併前の地区割り』で首長、議員候補が出される自治体もある。 最近の合併構想でも、生き物である市、町、村の感情がぶつかる。

県西部の12町村合併協議で浜松市の北脇市長は、『対等の精神での合併』を強調した。 『対等の精神』は、どこで住民に理解されるのか。

清水町は、感情のシコリを乗り越えて明日を切り拓くことができるだろうか。 平井町長の言葉ひとつひとつが、影響力を持つ。 なぜ合併をするのかという理念を共有できるかだ。
合併は、『体重別』ではなく、『無差別級』。
小さなところに甘えなく、大きなところにおごりなく、合併を進めて欲しい。


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