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5月31日 水(5) 「天城のワサビ」
 
「ワサビは水がつくってくれる」
今回取材させていただいた、天城湯ヶ島山葵組合の安藤敏男組合長はワサビ生産についてこう話してくれました。
全国のワサビ生産量の8割を占める静岡県。
中でも伊豆市は全国トップです。
そのワサビ生産になくてはならないのが『綺麗な水』です。
『綺麗な水』と一言で言っても条件があります。
水温は年間通じて8〜18℃、水質は窒素、リン酸、カリなどが一定量含まれ、あわせて酸素が十分であること。そして、水量が豊富であることです。
これらの条件を満たしてくれているのが天城山系の湧水なんです。ですから、全国他の地域では、天城湯ヶ島と同じ品質のワサビを作ることはできないんです。しかし、より綺麗な水を求めようとすると、上流部での栽培になります。
天城湯ヶ島地区でも、国有林の中の上流部が多くを占めています。つまりは、災害時には最も被害を受けやすい場所ともいえるのです。去年夏に発生した集中豪雨は天城湯ヶ島地区に大きな被害をもたらしました。
1958年の狩野川台風以来というもので被害額は17億円。工事は来年3月までには終わらせたい、としていますが、復旧には時間がかかりそうです。
そんなよい条件の環境で育てられているワサビは味も日本一。
日本一のワサビを料理の脇役から主役にしたいと頑張っている寿司屋もあります。
伊東市の松鮨では、刻んだワサビをシャリで巻き、さらにワサビの葉で巻いた『葵巻』など、ワサビの葉、茎まで全てを使ったメニューを考案しました。
「天城の湧水が作ってくれた日本一のワサビ。その全てを味わいつくして欲しい」
そんなワサビ農家の提案、協力から生まれたものだといいます。
ワサビ農家の水への感謝の気持ちが、日本一の産地を支えていると感じました。


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